原発被災地の真実// ~The Silence of the Lambs~
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2012/04/29 23:02
浪江町津島でCo-58、重要な放射性31核種

(※4月30日 追記あり)

文科省が公表していたダストサンプリング、環境試料及び土壌モニタリングの測定結果について、平成23年3月17日から5月9日採取分の核種分析が追加された。
その中でTe-129mの降下量も大量だった事もわかってきたが、気になる核種があった。
双葉郡浪江町津島のダストサンプリングの測定結果(PDF:64KB)からコバルト58(Co-58)が検出されている点である。

hyo.jpg

Co-58は、1.80 Bq/m3であるが非常に気になる核種である。
浪江町の津島地区は、福島第一原発から西北西の30km地点である。
採取日は、昨年の3月18日 14:11~14:31の20分間のダストサンプリング。
当時の現地気象状況は、降雨なしで地上10mの風向きは下図の通りであった。

win.jpg

さて、Co-58は原子炉のどこから来た物だろうか?
原子炉の一次冷却水中に含まれるコバルト・ニッケルと鉄に中性子があたると、それぞれコバルト60(Co-60)・コバルト58(Co-58)とマンガン54(Mn-54)が生じる事がわかった。(資料
つまり、一次冷却水が環境に放出されたことになるが、これがベントによるものか水素爆発によるものか、その両方なのかは不明である。

次に平成16年12月13日に日本原子力研究所が作製した「主な原子炉施設における重要放射性核種の選定について(PDF)」である。
これは、通常運転中はもちろんの事、定期点検中や廃炉作業に関して、核種の環境クリアランスレベルを明確に定義し、重要放射性核種を選定した内容となっている。
その中で「原子力安全委員会」が定義した「31種の放射性核種」が明記されていて、それぞれのクリアランスレベルを定めている。
また、緑の9核種が「重要放射性核種」と定義されている。

c31.jpg

これまで保安院が発表していた「31核種」ではなく、実はこの一覧の31核種が現在、本当に危険な重要放射性物質である事がわかった。
(ヨウ素やキセノンなど短寿命核種は、初期の短期間が危険であるとの判断から)
次の表は、同資料の福島第一原発の全原子炉(BWR:沸騰水型原子炉)に該当する評価表である。
これは「放射化物」と「汚染物」に大別し、それぞれにおいて重要視する核種をランク付けしたものである。
今回の事故の場合、水素爆発に伴う「放射化物」もある程度は飛散している点を考慮する必要があるだろう。

ber.jpg

最重要放射性核種であるCo-60については、これまでに原発構外で検出されたと断定できていない。
今のところ原発から30km地点で、Co-58が検出された事は事実となった。

さてここで再浮上したのが、先に説明した重要レベル2(表中1桁目)に位置している「マンガン54(Mn-54)」である。
これはレベル4(表中3桁目)に位置する「亜鉛65(Zn-65)」と組に考える必要が出てくる。
なぜならば、マンガンと亜鉛は人体にとって必須元素である。
これについては「実験動物におけるZn-65及びMn-54の胎盤移送と乳汁分泌に関する研究」が行われており、その結果から「Zn-65及びMn-54に関しては、胎児への経胎磐移行とともに、母乳を介する汚染経路が重要であると考えられる。」と結論付けられている。

ともかく上記31核種については、「原子力安全委員会」が環境放出量を重点的に調査している(しなければならない)はずであるが、公表されていない核種がまだまだ存在していることが明らかになってきた。

(追記)
またMn-54の脅威は、崩壊モードがエックス線主体であることであろう。
よって前述したように胎盤や胎児への移行により、内部至近距離からエックス線が照射されることになる。
ちなみに1970年代後半に、敦賀・福島第一・浜岡の各原発の周辺で採取された松葉から検出されている。

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2012/04/29 20:53
黒い物質の分布マップ

南相馬市議の大山さんが、南相馬周辺の「黒い藍藻マップ」を公開した。
南相馬北西の山間部では、なんと「343万Bq/kgの藍藻」が発見されている。
また、宮城・山形県の一部のデータも含まれており、広範囲で放射性物質を取り込み集積した藍藻類がホットスポット化している。

mk.jpg
黒い物質の分布マップ(Google Map)

(関連記事)
アルファ線の分布マップ

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2012/04/29 20:17
WSPEEDI、未公表1500枚

世界版SPEEDI(WSPEEDI)の公表に際して、原子力安全委員会と文部科学省とで「子供のような責任の擦り付け合い」の結果、やっと原子力安全委員会から発表された。
未公表だった資料は実に1500枚にも及んだ。
また文科省の「われわれが試算を依頼したものではなく、省としての公表対象には当たらない」との言い訳にも驚く結果となった。

■原子力安全委員会へリンク
W-SPEEDIによる試算結果の公表に至る経緯等
東京電力福島第一原子力発電所事故に関する


世界版拡散予測 未公表さらに1500枚
東京新聞 2012年4月28日 夕刊

 東京電力福島第一原発事故の際、広範囲の放射性物質拡散を予測する「世界版(W)SPEEDI(スピーディ)」の試算結果に公表漏れがあった問題で、さらに千五百枚近い拡散予測図が未公表になっていたことが分かった。WSPEEDIを運用する日本原子力研究開発機構(原子力機構)から、原子力安全委員会と文部科学省に同時に送られていたが、両者の間で十分な連携が取られず、宙に浮いた形になっていた。

 安全委は二十七日深夜、ホームページ(HP)に未公表分をすべて掲載した。

 公表されたのは、昨年三月十六日から四月八日にかけて福島第一から毎時一~五ベクレルの放射性物質が放出されたと仮定した放射性物質拡散の予測図などで計千四百六十四枚。

 安全委は「事故でのWSPEEDIの活用は文科省の指示で始まった」とし、予測図は本来は文科省が公表すべきものだと主張してきた。今回の公表について「事故時の放射性物質の総放出量推定で予測図の一部を活用した経緯もあり、この推定の説明性をさらに高めるための資料として公表に踏み切った」としている。

 原子力機構は、事故後の昨年三月十四日からWSPEEDIの運用を開始。当初は文科省の依頼を受けて試算を続けていたが、同省は二日後の十六日、省庁間の仕分けで、放射線モニタリングの評価は安全委の担当になったとして、試算結果を安全委に送るよう原子力機構に指示した。

 これを受けて、原子力機構は十六日以降、試算した予測図を安全委に送ったが、文科省にも送り続けた。

 安全委は文科省から一方的に予測図が送られ引き継ぎが不十分だったとも主張。経緯を示すため予測図とともに同省から安全委と原子力機構に送られた電子メールも公表した。

 WSPEEDIの予測図などは、国内版SPEEDIと異なり、政府としてすべて公表することは決めていなかった。ただ、文科省は全面公開したSPEEDIに準じる形で昨年五月、自ら原子力機構に試算を依頼した分を公表していた。

 大量の予測図が未公表になっていたことについて、文科省の担当者は「われわれが試算を依頼したものではなく、省としての公表対象には当たらない」としている。

<世界版SPEEDI(WSPEEDI)> 国内だけでなく世界の原発事故などによって放出される放射性物質の拡散状況を気象データなどを基に計算して予測するシステム。旧ソ連チェルノブイリ原発事故を受け、日本原子力研究所(現日本原子力研究開発機構)が1987年に開発に着手し、2009年に完成した。100キロ~地球の半分程度まで広域に試算できる。SPEEDIの試算範囲は最大100キロ。




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2012/04/27 14:32
虚空の健康診断

福島県が行っている健康調査について、相変わらず驚くべき実態が暴露された。
特に浜通りでは兼ねてから問題が多かったが、今度はWBC全般についての問題が発覚している。
今回は、福島市・南相馬市および相馬市などで貢献されている早野先生からのツィートを紹介する。



故に、WBCに関して国際的な指標である「Bq/kg」での評価は行っていないことになる。
しかし、次々と「問題なし」とする報告が相次いで成されているのが実態だ。


内部被ばく線量問題なし 福島市が5205人検査終了で報告

 福島市民の内部被ばく検査は、これまで5205人の検査が終わり、全員が預託実効線量(20歳未満が70歳まで、20歳以上が50歳までに体内から受ける内部被ばく線量)は全員1ミリシーベルト以下だったことが分かった。24日、市復興推進本部会議・災害対策本部会議で示した。
 結果について市健康管理検討委員会は「健康に影響を与えるような数値ではない」としている。
 市は昨年10月から幼児や児童、妊婦、乳児の保護者らを対象に、市内の県労働保健センターなどで検査を実施。18日までに県の検査と合わせて5205人を検査し、市民全体の1.78%を終えたという。
 市は新たに県提供のホールボディーカウンター搭載のバスを活用するなどして、今後も検査を推進していくという。

(2012/04/25 09:34 福島民報)



甲状腺検査に関しても「おおむね良性。通常の診療では想定内。」の判断に非常に違和感を覚える。


しこり「おおむね良性」 甲状腺検査 18歳以下の県民健康調査 

 東京電力福島第一原発事故を受けた県の甲状腺検査で、3月末までに検査を終えた3万8114人のうち、「直ちに2次検査を要する」と判定された県民はいなかった。26日、県が福島市で開いた県民健康管理調査検討委員会で示した。
 警戒区域などに指定された13市町村の18歳以下を対象に検査しており、受診率は79.8%。直径5.1ミリ以上のしこりなどが確認され、2次検査の対象となったのは186人だったが、検査している福島医大は「おおむね良性。通常の診療では想定内」とした。
 県は県外避難者が検査を受けられるよう、本県を除く46都道府県に検査実施機関を設ける。県内は福島医大以外にも検査拠点を整える。平成24年度は放射線量が比較的高かった12市町村の15万4894人を対象に検査する。
 対象市町村は次の通り。
 福島、二本松、本宮、大玉、桑折、天栄、国見、白河、西郷、泉崎、郡山、三春

(2012/04/27 09:54 福島民報)



(参考資料)
平成24年4月26日 第6回福島県「県民健康管理調査」検討委員会
検討委員会 資料(PDF)


(追記)
そんな中、浪江町でもCANBERRA社のFASTSCANを導入し、独自の検査を進めるそうだ。
同型は南相馬市で既に稼働中であり、信頼性の高い立位式のWBCと評価されている。
また下の写真は、同型でも福島県が導入した問題の「WBC搭載バス」の内部写真である。
画面左にあるのが被験者の体重+身長を測定する肝心な物だが「さわらないでね」との張り紙がある。
バス搭載車ではスペース的に使えないようになっているが、本来はここで体重・身長を測定し、そのデータを取り込んでBq/kgを自動算出するようにプログラムされているそうだ。



浪江で「内部被ばく検査」開始 独自に測定装置導入

全住民を対象に開始した浪江町の内部被ばく検査

 東京電力福島第1原発事故で全町が避難区域の浪江町は26日、内部被ばく量を調べるホールボディーカウンターを独自で導入し、町民の検査を始めた。双葉郡の中で独自に測定を始めたのは同町が初めて。今後、全町民を対象に継続的に検査を進める。
 役場機能を置く二本松市の安達運動場仮設住宅にある津島診療所の隣接地に開所した。これまでに県の検査を受けたのは全町民の17%にとどまっている。
 1日約50人を検査し、全町民の初回検査を本年度中に終える見通し。検査時間は2分で、その場で結果が通知され、相談や質問もできる。検査結果は全町民に配布する「放射線健康管理手帳」に記録し健康管理に役立てる。

(2012年4月27日 福島民友ニュース)



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2012/04/26 11:11
双葉町長の英断

今回は、マスコミには多くを語らなかった(記事にされなかった?)双葉町の井戸川克隆町長について、赤裸々に本音を語った動画を紹介する。


原発依存の町からの脱却をめざして ~井戸川町長インタビュー(1)


命をつなぐことが住民の役目 ~井戸川町長インタビュー(2)




井戸川町長は人命を最優先で尊重し、多方面からのバッシングに屈せず英断してきた数少ない首長である。
やがて5年後、10年後に、町長の判断が証明されるであろう。
その井戸川町長は「原発立地町の責任」として謝罪を行っている。
前任者に変わり責任を取る姿勢には敬意を表する。
人命軽視・復興優先の多くの周辺自治体と比べ、彼こそ「世界で最も影響力のある100人」に相応しい人物である。


福島・双葉町長「原発立地町として、おわびしたい」

東京電力福島第一原発が立地する福島県双葉町の井戸川克隆町長は7日、福島市の福島大学で開かれた集会で、「立地町長として責任があれば、ここでおわびしたい」と述べ、第一原発の事故について謝罪した。

 脱原発に取り組む法律家や学者らが集まった集会で、避難を強いられた住民や被害を受けた農家らが窮状を訴えた。これを受けて井戸川町長が登壇し「東電などには事故が心配だと言ってきた。今は非常に悔やんでいる」などと語り、自身の責任に触れた。

 また、事故直後の対応について「まずは町民を避難させるので精いっぱいだったが、(避難が遅れた住民が)被曝(ひばく)してしまい、残念だ」と述べた。

(2012年4月7日20時3分 朝日新聞)




(関連記事)
「福島 フクシマ FUKUSHIMA」さんの記事も、是非一読して欲しい。
「双葉郡民を国民と思っているのですか」 双葉町・井戸川町長に聞く


双葉町 | comment(0) |


2012/04/25 23:04
SPEEDI消去問題、県職員を処分

SPEEDI消去問題で関係者の処分が行われた。
さて、県知事はこの程度の処分で「手打ち」にしようと考えているのだろうか。
刑事告発を予定している浪江町も納得するとは思えない。


放射性物質拡散データ消去、福島県職員を処分

東京電力福島第一原発事故の直後、福島県が国から送られた放射性物質の拡散予測「SPEEDI(スピーディ)」のデータを消去していた問題で、同県は25日、災害対策本部の当時の事務局次長と、データを消去した職員の上司を「書面訓告」の処分にした。

 職員2人は口頭で厳重注意した。

 県によると、データは原子力安全技術センター(東京)から電子メールで昨年3月11日深夜に県原子力センターに1回、同12~16日に県災害対策本部に86回送られていた。このうち確認できたデータは22回分しかなく、県の調査でメールの受信容量を確保するため、職員がデータを削除していたことが判明した。

 佐藤雄平知事は25日の記者会見で、「県民の皆さんに大変ご心配をおかけして申し訳ない」と陳謝した。

(2012年4月25日21時41分 読売新聞)



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2012/04/24 17:59
SPEEDI問題で佐藤知事が陳謝

SPEEDI問題をめぐって佐藤知事が陳謝した。
今のところ、福島民友だけが記事にしている。
事故対応もさることながら、クレーム対応も遅いようだ。


SPEEDIデータ消失で知事、県民に陳謝

 県が緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による放射性物質の拡散予測結果データを消失した問題で、佐藤雄平知事は23日、県災害対策本部会議で「県民に心配を掛け、申し訳ない」と陳謝した。SPEEDI問題をめぐって佐藤知事が陳謝したのは初めて。
 データ消去後、約1年にわたり検証作業が行われなかったことについては「事故発生当初、十分な情報共有化が図れなかったことや、長期間にわたり詳細な調査を怠ってきたことは問題だ」という認識を示した。佐藤知事は本部長として、調査を含めて全体を指揮する立場にある。
 また、「災害対応時の情報共有化は極めて重要。情報連絡体制だけでなく、各部局で一層徹底してほしい」と、情報連絡体制を強化するよう指示した。
(2012年4月24日 福島民友ニュース)



またデータ消去に関して、新たな新事実が浮上した。
「職員に割り当てられたメールの受信容量がたった25MBしかなかった」ため、消去していたことが明らかになった。
官公庁のシステムは一般的に古い物を好んで使う傾向があるが、緊急時対応として危機管理面にも多々問題があった事が浮き彫りになった。

【SPEEDIデータ消去】県の受信容量不足 文書管理規則徹底されず 体制不備浮き彫り
2012年4月24日 福島民報

 東京電力福島第一原発事故後、県にメール送信された「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」の試算データが消去されていた問題で、職員に割り当てられたメールの受信容量は25メガバイトと、20~50通程度しか受信できなかったことが23日、分かった。SPEEDIの受信容量を把握しておらず、想定外の事態に対応し切れなかった格好だ。メールを削除する際のバックアップ体制を含め、情報管理の不備が浮き彫りとなった。

■2日でいっぱい
 県によると、SPEEDIを運用する原子力安全技術センター(NUSTEC)から受信した試算データのメールは、1通当たり約0・5~1メガバイトだった。当時、試算データは30分から1時間ごとに送信されており、職員用アドレスで受信すると、2日ほどで容量いっぱいになる計算だ。
 震災発生当時、県には試算データだけでなく、さまざまな情報を伝えるメールが各方面から殺到した。震災直後の昨年3月14日、県は非常事態に対応するため、災害対応に当たる部局用アドレスに限って受信容量を50メガバイトから2倍の100メガバイトに増やした。しかし、職員用アドレスにまで手が回らず、職員用が50メガバイトに引き上げられたのは約2カ月後の5月22日だった。
 県は平成13年に本格的なネットワークシステム「うつくしま世界樹」を構築。システムの更新に合わせて個人用アドレスの容量も増やしてきた。さらに容量を増やすにはサーバーを新しくする必要があるが、数1000万円もの費用が掛かるという。情報システム課は「予算面を考えると、すぐの対応は難しい。数年後のシステムの更新に合わせるしかない」と悩ましげに話す。

■落とし穴
 SPEEDIのデータは県庁の原子力安全対策課内の専用端末に届くことになっていた。しかし、震災当時は回線が寸断されて機能せず、災害対策本部が災害対策課のアドレスに送信するようNUSTECに依頼した。未曽有の災害で膨れ上がった業務を少しでも迅速に処理するため、受信したメールは担当する職員2人にそれぞれ転送された。その後、原子力安全対策課のアドレスにもNUSTECからメールが届くようにし、同じ2人の職員に転送された。だが、転送メールの原本もほとんどが消去されたとみられている。
 県はSPEEDIのデータ受信に関する訓練を毎年数回、実施していた。ただ、専用端末があったため、受信データのサイズが認識されることはなかった。「そもそも緊急回線が寸断されると考えたことがない。職員に割り当てられた個人アドレスで試算データを受信することも想定していなかった」。県災害対策本部の担当者は明かす。

■現場混乱
 メール受信を担当していた職員2人は、殺到するメールの受信容量を確保するため、過去のメールを削除した。満杯になると、受信できなくなる仕組みになっていたためだ。
 県の文書等管理規則では、重要と認められるメールや画像などは保存または印刷して関係者に回覧し、情報を共有するよう定められている。県の内部調査では21通がUSBメモリーにコピーされていたほか、印刷物として残されていたことを確認した。
 しかし、震災対応で現場は混乱を極めていた。残りのメールが同様に保存、印刷されていたのかは不明だ。文書法務課は「規則が理解されていない部分があれば、見直しが必要」としている。

【背景】
 県はSPEEDIの試算データが残っていた昨年3月16日午前10時までに受信したメールについて内部調査を行った。その結果、受信したメール86通のうち65通が消去されていた。残り21通はUSBメモリーや印刷物として残されていた。86通のうち開封されたのは83通で、未開封が3通あった。また、開封された83通のうち、11通は添付された試算データが閲覧されていなかった。



さて、気になるのはこの記事の「県の内部調査では21通がUSBメモリーにコピーされていたほか、印刷物として残されていたことを確認した。」との一文だ。
印刷していれば県の文書等管理規則どおりに、「関係者に回覧し情報を共有」していたはずではないだろうか?
新たな疑問点が浮上してきたが、ともかく県の行った「緊急時モニタリングデータの取り扱い」も追求するべきだ。

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2012/04/24 02:29
アルファ線モニタリングマップ

大山さんの地道な努力によりアルファ線モニタリングマップが公開された。
原発の現場でも使われている、アルファ線測定用シンチレーションサーベイメータ(日立アロカTCS-232B)による精度の高い測定結果である。
なお、南相馬に限らず広範囲(50地点以上)で測定を行っていて、その結果も大変興味深いデータだ。

am.jpg

幾つかの測定ポイントの動画は大山さんのYouTubeチャンネルにアップロードされている。
また南相馬では420万Bq/kgの藍藻による濃縮が進んでいるようだ。

アルファ線 | comment(0) |


2012/04/22 14:31
悪魔の飽食

今回は広島・長崎の原爆について掲載しておく。
広島に投下されたリトルボーイ(ウラン235型)は、上空1900±50ft(579m)で爆発させ威力は15キロトン(±20%)とされている。
長崎ではフアットマン(プルトニウム239+ウラン238型)が投下され、高度1650±33ft(503m)で爆発させ威力は22±2キロトンだったと報告されている。
この高度は、地表面で最適な威力を発揮するために設定されたと同時に、放射性物質が降下しないように考慮されたと報告されている。
しかし予想に反し、爆発に伴う水蒸気発生による「黒い雨」が放射性物質を降下させた事も問題となっている。
db2.jpg
db.jpg


被爆者の赤ちゃん研究利用 1200人、遺伝影響調査で米

米国から返還された、新生児や被爆者に関する被爆資料が収められている広島大の保管室=広島市南区
 広島と長崎への原爆投下の数年後に、被爆者の親から死産したり、生後すぐ亡くなったりした赤ちゃんのうち、臓器標本やカルテが米国に送られ放射線研究に利用された人数が1200人以上に上ることが21日、分かった。米国は戦後間もない時期から放射線による遺伝的影響の調査に着手。占領期に被爆者や新生児の標本が日本から米国に渡ったことは明らかになっていたが、具体的な規模は軍事情報とされ不明だった。

 広島市立大広島平和研究所の高橋博子講師が米軍病理学研究所の内部文書で確認した。高橋講師は「核兵器や放射線研究のために、新生児がモルモット扱いされたと言える」と話している。

2012/04/22 05:18 【共同通信】


黒い雨「データの全面解析を」

原爆投下直後の黒い雨を浴びた人たちのデータを放影研放射線影響研究所がもっていた問題で、データの存在を明らかにした医師が広島市で講演し、データの全面的な解析などを­放影研に促しました。
長崎県保険医協会の本田孝也医師は、放影研の前身のABCCが1950年代に広島や長崎で黒い雨を浴びたおよそ1万3000人を調査していたことを明らかにしました。
放影研は黒い雨を浴びた地点を公表しましたが、発熱や脱毛といった急性症状については、「直接の被爆による影響と区別しにくい」などとしてデータの解析も公表もしていませ­ん。
「(黒い雨の)人体影響を示すデータが出てくる可能性は、僕はあると思います」。
データがあるのに解析しないってのは、やっぱりおかしいんじゃないかなっていうふうに」(長崎県保険医協会:本田孝也 医師)
本田医師は、「データを全面的に解析すれば、低線量被爆の健康影響が明らかになる可能性もある」と指摘しています。



黒い雨:「結論前に国に要望を」 連絡協、広島市に申し入れ 援護区域拡大、5月最終会合 /広島
毎日新聞 2012年04月21日 地方版

 県「黒い雨」原爆被害者の会連絡協議会のメンバー7人が20日、広島市役所を訪れ、黒い雨の援護対象区域見直しを検討する厚生労働省有識者検討会の結論が出る前に、検討会の座長や厚労相に区域拡大を改めて要請するよう申し入れた。広島市の大杉薫・原爆被害対策部調査課長は「結論を見た上で、動きを考えていく必要がある」と述べるにとどまり、メンバーからは「それでは手遅れだ」と不満の声が相次いだ。【加藤小夜】

 検討会は10年12月から、被爆者援護法に基づく援護区域を現行の約6倍に拡大するよう求めている広島市などの報告書について、妥当性を検証している。しかし、これまでの会合では、被ばくと健康影響の因果関係を認めず、精神的影響に限って認める意見が相次いだ。降雨地域の拡大についても不透明だが、5月中にも最終会合を開き最終報告書をまとめる予定だ。

 この日は、牧野一見事務局長(68)が、現状のまま変わらない可能性への懸念を伝え、「最終結論の前に行動していただきたい」と求めた。大杉課長は「(広島市などの)要望の検証の過程にある。報告書が完全に否定されている訳ではなく、結論がどう出るか十分見ていく必要がある」と答えた。



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2012/04/21 10:30
(続)20km圏外はノーマークだった

事故当初、福島県原子力災害対策本部の緊急モニタリング調査では空間線量・ダスト検査以外にも50kmを超える地点でも環境試料を調査していたが、これも当時は上水道検査1件を公開したのみで、のちの6月になってから追加公表されている。
どうもSPEEDIばかりが注目されているが、実測によるモニタリングデータも隠蔽されていた事も忘れてはならない。
「50km圏内の避難試算(100万人規模)は物理的に無理」と判断したとされているが、その試算根拠となった実測データでもある。
当時の新聞報道と環境試料モニタリングデータを掲載しておく。


県、高放射能データ公表せず 3月、福島市などで検出
2011年6月5日 朝日新聞

 東京電力福島第一原子力発電所で最初に水素爆発があった3日後、原発から約50キロ離れた福島市内の雑草から、1キログラム当たり100万ベクレルを超える高い放射能が検出されていたことが分かった。福島県は政府に連絡したが、公表されたのは、翌日に別の場所で測った6千分の1ほど低いデータだけだった。県は「意図的に公表しなかったわけではない」としている。

 県は3月15~16日に第一原発から福島市までの国道沿いや、福島市の県原子力センター福島支所など5地点で、雑草や水道水(上水)、雨水を採取し、放射能を測った。

 その結果、5地点から採った計七つの試料のうち、ヨウ素が10万ベクレルを超えたのは五つに上った。川俣町の国道114号と349号の交差点付近の雑草からは、放射性ヨウ素が1キロ当たり123万ベクレル、放射性セシウムが10万9千ベクレル。福島市の国道114号付近の雑草からはヨウ素が119万ベクレル、セシウムが16万9千ベクレル検出された


 しかし、県が当時公表したのは、同支所の水道水から出た放射性ヨウ素の177ベクレル、放射性セシウムの33ベクレルだけだった。公表を限定した理由について、県は「数値の高低ではなく、直接体内に入る可能性があるため、上水を優先した。それ以外は政府で発表すると思っていた」としている。

 政府の現地対策本部によると、測定結果は、県から報告を受けた同本部がファクスで経済産業省の原子力安全・保安院に連絡している。3月16日以降の周辺モニタリング結果は、文部科学省が一括して発表する段取りだった。このため、15~16日のデータの発表を県と文部科学省のどちらがするのか、あいまいになっていた可能性があるという。



km.jpg
km2.jpg
緊急時モニタリング調査結果について(3月11日~15日実施分)(PDF)より

そして今朝の福島民報の記事である。珍しく県庁の失態を取り上げ「関係者の処分」と「浪江町への謝罪」を報じている。
これだけに留まらず、緊急時モニタリングデータが何故迅速に公表されなかったのか、それらも内部調査を行い事実を公表するべきである。

県、65通メール消去 SPEEDIデータ

 東京電力福島第一原発事故発生後、県にメールで送信された「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」の試算データが消去されていた問題で、県災害対策本部は受信したメール86通のうち65通を消去していたことが20日、内部調査で分かった。
 県はこれまで最初にデータを入手したのは13日午前としていたが、実際は事故翌日の12日深夜だった。入手データを住民の避難誘導に活用できなかった実態が判明し、県は関係した職員の処分を検討する。県はデータ非公表を批判している浪江町に謝罪した。

(2012/04/21 08:34 福島民報)




この件について、何故か福島県のホームページのTOPでは公表されていないが、生活環境部原子力安全対策課のページにひっそりと内務調査の結果が公表されている。

福島第一原子力発電所事故発生当初の電子メールによるSPEEDI試算結果の取扱い状況の確認結果について
概要(PDF 285KB)
詳細(PDF 205KB)

突っ込みどころ満載の内容になっている。

(1)昨年3月12日からSPEEDIデータを受けっていたのに、担当者に確認せず「受け取っていない」と公表した。

(2)SPEEDI情報は2名が共有していたが、共にPCの容量確保のため消去していた。
 うち一人はデータを転送されていた事にさえ気づいていなかったと言う。(これは不自然。)

(3)問題発覚後の昨年5月23日以降これまで、管理監督者(事務局長及び次長)が詳細調査を放置していた。


以上が概要だが、呆れるばかりである。

くどいようだが、SPEEDIに限らず「入手データを住民の避難誘導に活用できなかった実態が判明」したのは昨年6月初めの事である。
特にSPEEDIよりも重要とも言える「隠蔽された緊急モニタリングデータ」に関しては、更に追求が必要だ。
どちらも謝罪すれば済む問題では無いだろう。



(追記)
早くも住民の怒りの声があがったようだ。以下に福島民友の記事を掲載する。

県の責任は重大 SPEEDI消失で避難住民怒り

 「県民の命が懸かっている問題。県の責任は重い」。東京電力福島第1原発からの放射性物質の拡散を予測する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)のデータが消失した問題。20日公表の県の検証結果に対し、避難時に多くの町民が被ばくしたとして刑事告発を検討している浪江町、計画的避難区域となった飯舘村、その飯舘村に多くの人が避難した南相馬市の住民と2町村の首長は怒りをあらわにした。県に冷静な対応や徹底したデータ管理を求めるなど、責任を追及する声を上げた。
 福島市の公務員住宅に両親や妻、7人の子どもと避難する飯舘村の農協職員大内和夫さん(54)は「何億もかけた対策のはずなのにデータを消失したというのなら責任は重い」と批判した。
 大内さんは村内の線量が高いということを知り、昨年3月19日、村が希望者を募った栃木県鹿沼市に子どもたちを一時避難させた。「計画的避難区域指定の直前まで『村内は大丈夫だ』という説明を受けてきたのに結果は全村避難となった。早く分かっていれば子どもたちについては即座に対応していた」と語気を強めた。
(2012年4月21日 福島民友ニュース)



(追記2)

浪江町長「真相究明を」=放射能拡散予測の公表遅れに-国会事故調

 東京電力福島第1原発事故の国会事故調査委員会(委員長=黒川清・元日本学術会議会長)は21日、福島県二本松市で会合を開き、同県浪江町の馬場有町長らから意見を聴いた。馬場町長は「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム」(SPEEDI)による拡散予測が速やかに公表されなかった問題について、「真相を究明していただきたい」と要望した。
 浪江町の住民は事故直後に同町津島地区に一時逃れたが、実際には放射線量が高かったことが後に判明した。(2012/04/21-19:26 時事通信)




スピーディ、真相究明を…国会事故調に浪江町長

国会の「東京電力福島原子力発電所事故調査委員会」(委員長=黒川清・元日本学術会議会長)は21日、福島県二本松市で委員会を開き、同県浪江町の馬場有町長らから参考人聴取を行った。

 原発事故の際に政府の放射性物質拡散予測システム「SPEEDI(スピーディ)」の情報が公開されなかった問題の真相究明を求める声や、政府の避難対応への批判が相次いだ。

 馬場氏は「(スピーディ情報が)公開されていれば別の避難方法もあった。きっちり真相究明してほしい」と訴えた。町民代表からは「町民の多くが情報を知らず、放射能が高い地域に避難してしまった。(政府の情報非公開などは)殺人的な行為で、無責任極まりない」などの批判があがった。

(2012年4月21日20時13分 読売新聞)

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2012/04/21 00:05
20km圏外はノーマークだった

以前の記事の続きとなる福島県災害対策本部の責任者の証言がJB Pressに掲載されている。以下に要約する。

(1)3月12日の1号機水素爆発直後に双葉町に降下物が降り注いだが、住民が浴びて被曝するような被害を想定していなかった。放射性降下物は放出後、すーっと消える想定になっていた。

(2)事故は数時間で収束する想定になっていた。雨が降ることも想定していない。つまり地面に落ちないし、沈着しないと想定されていた。 

(3)福島県災害対策本部の通信手段は、たった衛星電話3台だった。

(4)SPEEDIのデータは、県から国へ依頼し13日の一日だけFAXで送って来た。

(5)3月15日は4号機の燃料棒プールの危機を優先し、県も国も住民避難のことはノーマークだった。

(6)それまでには20キロ圏内は避難完了させていたと認識。もうSPEEDI(20km圏)の話は飛び越えていた。

(7)50キロ圏内の人口を100万人と試算したが、避難は物理的に無理

(8)3月15日の放射能雲は「これは容易じゃない」と認識しながらも情報がなく、よく分からなかった。

(9)原子力安全技術センターが気を利かせてくれ、3月15日の20時30分以降に原子力班にSPEEDIデータをメールで送ってきてくれていた。

(10)原子力班は10人だが、15日は4号機燃料棒プールのことで手一杯だったのでSPEEDIデータには気付かなかった。


なお、この取材が2012年1月上旬と言うことで、SPEEDIデータの受信期間について、今日の報道とは矛盾した内容となっている。


福島、指揮命令混乱でデータ削除 SPEEDIの試算結果

 東京電力福島第1原発からの放射性物質の拡散を予測する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の試算結果が、地元自治体に伝わらなかった問題で、福島県は20日「指揮命令系統が混乱し、組織内で適切な情報共有ができなかった。電子メールの受信容量を確保するためデータを削除した」との検証結果を明らかにした。

 県によると、試算は昨年3月12日午後11時54分から16日午前9時45分までにメール86通を原子力安全技術センター(東京)から受信。USBメモリーなどで保管していたのは21通で、残り65通はデータを消去していた。

2012/04/20 15:58 【共同通信】



20110623-1.jpg

また参考までに過去の記事を掲載しておく。
オフサイトセンターにもSPEEDIが届いていなかったとの「嘘」の証言も多いが、3月11日深夜から届いていたことも分かっている。
こちらも「気付かなかった」ことになっているのだろうか。
実際に3月12日の1号機爆発後に、オフサイトセンターから南相馬市に20km圏住民分の安定ヨウ素剤が持ち込まれている。
実際には、その後の国からの「20km圏避難指示」により、避難等の混乱を理由に住民には配布されていない。

2012/03/21 東京新聞

福島県庁の災害対策本部では、オフサイトセンターより3月11日深夜から1時間毎に送られていたSPEEDI拡散予測データに気が付かず、15日朝にそのメールを消してしまった。
しかも「予測は役に立たない」として、その後も送られたデータを公表せずに市町村にも知らせなかった。


また3月13日午前10:30頃、保安院からもFAXで同データを受け取っていたが、12日~13日早朝までのデータだったため「既に過去のもので正確ではない」として公表しなかった

県の担当者は「送られてきたデータは20km圏の範囲で、既に圏内の住民は避難した後だった。本来は国が公表すべきデータだが、結果として住民が被ばくしたのは事実で、早めにお知らせすればよかった」と釈明した。


2012年3月21日14時48分 読売新聞

原発事故直後の放射線予測、福島県は消していた

 東京電力福島第一原発事故で、福島県が国からメールで送られた放射性物質の拡散予測「SPEEDI(スピーディ)」のデータのうち、事故当日の昨年3月11日から同15日までの分を消去していたことが21日、わかった。

 県は「当時は次々とメールを受信しており、容量を確保するため消してしまったのではないか」としている。

 SPEEDIは、文部科学省の委託を受け、原子力安全技術センター(東京)が運用。同センターは昨年3月11日夕から試算を開始し、1時間ごとの拡散予測のデータを文科省や経済産業省原子力安全・保安院に送った。県にも依頼を受け、送ろうとしたが震災で専用回線が使えず、同日深夜に県原子力センター(オフサイトセンター)に、12日深夜からは県災害対策本部の指定されたメールアドレスに送信したという。


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2012/04/16 18:23
アルファ線、田村市で50cpm

南相馬でアルファ線と藍藻(黒い粉)の測定を行っている、大山さんより連絡があった。
現在は南相馬市だけの調査に留まらず、県内外にも活動の輪を広げているそうだ。
行政に代わり、市民へ注意喚起を呼びかける姿は今も健在だ。

今回は田村市にある「常磐道 船引三春IC」で、50cpmのアルファ線を検出したそうだ。
これまでの調査の中では、かなり高い数値を示しているようだ。
今回も亜鉛メッキ板の「錆びた部分」のみが高い数値を示し、周囲のメッキ部分ではアルファ線は検出されていない。



大山さんは、現在も広範囲での測定を試みており、アルファ線と藍藻(黒い粉)のマップを作ろうとしている。
今回は、その一部をお見せする。今後、順次公開に踏み切るそうだ。

alpha01.jpg

話は変わるが、先日公開された福島県のモニタリング結果(PDF)では、文科省の調査結果(PDF)に比べPuの数値が全般的に高めの結果となっている。
また県内全域の調査結果から、原発から遠い中通りや会津地方でも2桁オーダーを示す傾向があった。
しかし2005年の調査結果と比較し「元々高かった」との見識になっている地域もある。

pu2f.jpg

また、気になるのは図中のA・B地域の調査を行っていない点だろう。
2005年度の調査結果と比較する為かも知れないが、肝心な地域が空白(未調査)となっているのは変だ。

ここで話を戻そう。
Puが2桁オーダー(Bq/m2)ともなれば、大山さんのように簡易測定機でも「特定の構造物」ならば短時間でアルファ線を検出できるのかも知れない。
「船引三春IC」で検出されたアルファ線がPuとは断定できないが、今後の調査に期待したい。
一度、高い数値を示す所で中性子線を測ることができれば、かなり核種を特定できるだろう。

ともかく、野ざらしだった金属(特に錆部分)は素手で触らないよう注意が必要だ。

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2012/04/10 23:13
3月12日~13日のダストデータ(まとめ)

前回の記事を図でまとめてみた。

zz2.jpg

読者より情報提供をいただき、該当する緊急時モニタリングデータが見つかった。
経産省HPの緊急時モニタリング調査結果について(3月11日~15日実施分)(PDF)である。
極一部だけは昨年3月に公表。多くのデータは精査後、なんと6月3日に公開されていた。

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2012/04/10 01:55
3月12日~13日のダストデータ

日本原子力研究開発機構が3月6日に公開ワークショップが開催された。
この会は環境シミュレーションと環境データから、原発からの放出量や放射性プルームの流れなど逆推定の試みを行う有識者らの会議であった。
やはり事故当初の環境モニタリングデータが圧倒的に欠落しているため、個々のシミュレーションや評価に一部で大きな食い違いが出ており、試行錯誤を繰り返しながら精度を高めようとしている。

その資料から、気になるデータが出てきた。
過去の記事で取り上げた「NHK-ETV ネットワークでつくる放射能汚染地図5」のデータを裏付ける資料だ。
昨年3月12日、1号機水素爆発前の周辺地域でのダストモニタリングのデータである。
NHKの放送で一瞬だけ映し出された実測データだが、浪江町川添の核種データだけが判明していた。
mon03.jpg

今回の公開ワークショップで、日本原子力研究開発機構(JAEA)が用いた資料で、同一の観測データを使用している。
上の画像と比べると分かるように、浪江町川添のデータが同時刻でI-131のベクレル数も同一である。
よって、上の画像の左上のデータは南相馬小高区の核種データであることが判明した。
爆発前でもI-132のみならずY-91の数値の多さに驚く。
また浪江町高瀬と大熊町夫沢のI-131のデータも測っていたことが分かる。
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下の図は、翌3月13日のダストデータと空間線量データである。
ダストデータは浪江町曽根・南相馬市(原町区)太田橋と原子力センターの3点である。
また空間線量は北北西方向に向かい、実に細かい観測をしている。
1号機水素爆発後に放出されたプルームの形跡(SPEEDI予測)を辿って観測を行っていたことが良く分かる内容だ。
特に南相馬市内の20kmを超えた山間部に、測定限界30μSv/hを超えた「●」のポイントが存在する。
いったい何μSv/hあったのだろうか?30μSv/hだと仮定しても外部被曝だけでも2日ほどで1mSv被曝する計算になる。
当時の状況を知りながら、自治体や住民にも知らせていなかった事に改めて憤りを感じる。
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(4月10日訂正)
資料では、NISA(原子力安全・保安院)のデータを使ったとの記載があるが、NISAのHPからは探せなかった。
(※出所をご存知の方はお知らせいただきたい)
おそらく測定は福島県原子力安全対策課であるが、こちらでも公開されていない。
同課の観測データも、まるでNHKの報道に合わせるように小出しのままである。


元データが見つかった。緊急モニタリングデータ(PDF)である。

ちなみに、福島県原子力安全対策課が所有する環境放射線測定車「あおぞら号」の装備を確認してみた。
ダストサンプリングならびに核種分析までも、車内に居たまま測定できるVIP仕様だ。
また測定結果は、迅速に衛星携帯電話で送る事ができるようになっている。

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そもそも重大事故が起こった今回のようなケース、例えば「現場で放出量が想定できないような状態」では、実測によりそのデータをSPEEDIで放出量を逆算し、拡散予測を行うようになっている。
その一役を担うのが「あおぞら号」であった。
実際の各ポイントの測定時間の間隔を見るに、ダストサンプリング→核種分析→原子力安全センターへ結果を送信(SPEEDI算出)→移動、と言う流れだったのでは?と思われる。
事故当初のSPEEDI拡散予測が正確だった事も裏付けるのではないだろうか。


また、公開ワークショップ資料から、既出のデータも含まれるが幾つか抜粋し掲載しておく。

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2012/04/09 00:05
福島原発告訴団

6月11日の集団告訴に向けて福島原発告訴団が、県内各地で説明会を実施している。
長期戦で「棘の道」になるかも知れないが、今こそ県民が団結し東電と国に闘いを挑む時である。
以下に概要を転載する。



 福島原発事故の責任をただそう!3.16福島原発告訴団結成集会に集まろう!
福島原発事故により強制的に被曝させられたわたしたちは、生活と健康の不安におびえながら、このまま泣き寝入りするわけにはいきません。
いまだに責任が問われていない東京電力の経営陣、原子力安全委員会の委員など、東京電力&国&官僚&御用学者の犯罪を追求し、法的責任を問うことが必要です。
「原子力村」の犯罪を、告訴で刑事責任を糾すため、(仮称)福島原発告訴団を結成いたします。みなさまのご賛同と結成集会への参加を呼びかけます。

*****        *****         *****
3.11原発震災から一年が経ちました。
今なお、私たちは心休まる時がありません。
この間、東京電力は悲惨な事故を引き起こし、多大なる損害を人々に与えた企業としての責任を、どれだけ果たしたでしょうか?
どうして、東電の責任において除染は行われないのだろう?
どうしてこれ程の事故を起こしながら、検察による取り調べが無いのだろう?
どうして損害賠償請求を、東電が提示した書類に被害者が記入しなければならないのだろう?
疑問と怒りが胸の奥から沸き上がって来ます。

みなさん、東電、そして原発政策を推し進めてきた国を告訴しましょう。きちんと責任をとってもらうために、検察に調べるように要求しましょう。
自分たちの人権と命を守るために、ひとりひとりが自分の被害を訴えましょう。  (武藤類子)




「福島原発事故の責任をただす!告訴宣言」
福島原発事故から1年を過ぎた今なお、事故は全く収束せず被害は拡大の一途をたどっています。美しい自然と豊かな生命をたたえたふるさと、何ものにも代え難い共同体を失っ­た私たちは、地域社会の分断という重荷を背負い、いつ終わるともしれない苦難の中にいます。

福島原発事故は、すでに日本の歴史上最大の企業犯罪となり、福島をはじめとする人々の生命・健康・財産に重大な被害を及ぼしました。原発に近い浜通りでは、原発事故のため­救出活動ができないまま津波で亡くなった人、病院や福祉施設から避難する途中で亡くなった人、農業が壊滅し、悲観してみずから命を絶った農民がいます。

このような事態を招いた責任は、「政・官・財・学・報」によって構成された腐敗と無責任の構造の中にあります。とりわけ、原発の危険を訴える市民の声を黙殺し、安全対策を­全くしないまま、未曾有の事故が起きてなお「想定外の津波」のせいにして責任を逃れようとする東京電力、形だけのおざなりな「安全」審査で電力会社の無責任体制に加担して­きた政府、そして住民の苦悩にまともに向き合わずに健康被害を過小評価し、被害者の自己責任に転嫁しようと動いている学者たちの責任は重大です。それにもかかわらず、政府­も東京電力も、根拠なく「安全」を吹聴した学者たちも誰一人処罰されるどころか捜査すら始まる気配がありません。日本が本当に法治国家かどうか、多くの人々が疑いを抱いて­います。

生命や財産、日常生活、そして「健康で文化的な最低限度の生活」さえ奪われた今、すべての人々がそれを奪った者への怒りを込めて、彼らの責任を追及し、その罪を認めさせな­ければなりません。そのために、最も深刻な被害を受けている福島でまず私たちが立ち上がり、行動しなければなりません。告訴団を結成した理由もここにあります。

私たちは、彼らに対する告訴を福島地検で行うことを決めました。自分たちも放射能汚染の中で被曝を強要されながら存在しなければならない矛盾、逃れられない厳しい現実を背­負う福島の検察官こそ、被害者のひとりとして、子どもを持つ親として、この事故に真摯に向き合うべきだと考えるからです。

私たちは、自分たちのためだけにこの闘いに踏み出すのではありません。日本政府は、あらゆる戦争、あらゆる公害、あらゆる事故や企業犯罪で、ことごとく加害者・企業の側に­立ち、最も苦しめられている被害者を切り捨てるための役割を果たしてきました。私たちの目標は、政府が弱者を守らず切り捨てていくあり方そのものを根源から問うこと、住民­を守らない政府や自治体は高い代償を支払わなければならないという前例を作り出すことにあります。そのために私たちは、政府や企業の犯罪に苦しんでいるすべての人たちと連­帯し、ともに闘っていきたいと思います。

この国に生きるひとりひとりが尊敬され、大切にされる新しい価値観を若い人々や子どもたちに残せるように、手を取り合い、立ち向かっていきましょう。
2012.3.16
福島原発告訴団結成集会参加者一同

メール info(アットマーク)1fkokuso.org
電話 080-5739-7279
FAX 0242-85-8006
郵便 963-4336田村市船引町芦沢字小倉140-1


福島原発告訴団は、弁護団等を講師に、刑事告訴のための勉強会を福島県内各地で開き、被害を明らかにする陳述書を作成していきます。
4月6日までに確定している、開催地・日時などのお知らせです。
=============================== 
6月11日の福島地方検察庁への集団告訴に向かって下記のように説明会を開催します。
ふるってご参加ください。

4月6日(金) 18:30~郡山市 郡山教組会館2階集会室
(郡山市桑野2-33-9・℡ 024-932-2144)
弁護団講師 河合弘之 弁護士

4月9日(月) 17:30~福島市 福島市市民会館201号会議室
(福島市霞町1-52・℡ 024-535-0111)
弁護団講師 保田行雄 弁護士

4月12日(木) 18:30~南相馬市 南相馬市民文化会館多目的ホール
(南相馬市原町区本町二丁目28番地の1 ・℡0244-25-2761 )
弁護団講師 河合弘之 弁護士

4月19日(木) 18:30~白河市 マイタウン白河3階レンタルスペース5
(白河市本町2丁目・℡024-831-7595)
弁護団講師 保田行雄 弁護士

4月20日(金) 13:00~ 19:00~ 会津若松市 若松栄町教会
(県立葵高校前・会津若松市西栄町8-36・℡0242-27-3944)
弁護団講師 保田行雄 弁護士

4月24日(火) 18:30~三春町 三春交流館 『まほら』 小ホール
(三春町字大町191・℡ 0247-62-3837 )
弁護団講師 河合弘之 弁護士

4月25日(水) 18:30~二本松市 福島県立男女共生センター 第二研修室
(二本松市郭内1-196-1・℡0243-23-8309)
弁護団講師 保田行雄 弁護士

4月28日(土) 18:30~いわき市 いわき市文化センター大講義室
(いわき市平字堂根町1-4・℡0246-22-5431 )
弁護団講師 保田行雄 弁護士

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2012/04/08 23:25
地元メディアとは

南相馬市で、警戒区域解除に向けての市民説明会が開かれている。
地元紙と県外メディア、実際のライブ録画映像とを比較してみて欲しい。
相変わらず報道統制を感じる。


南相馬で「避難区域再編」の住民説明会開始

 南相馬市は7日、同市原町区で16日の避難区域再編に向けた市民説明会を始めた。区域再編の詳細や立ち入りの際の注意点を説明、住民からの質問に個別に回答した。
 行政区長らには先行して説明会を開いていたが、一般市民に向けては初めて。市内で9日まで開く。
 初日は500人を超える市民が出席した。桜井勝延市長は冒頭で「区域の解除ですぐ自宅に戻れるわけではない。避難を継続するのが前提」とし、区域再編は帰宅を促す措置ではなく、道路の修繕やインフラ整備に向けた側面が強いことを強調した。出席者からは「除染に向けた見通しはどうなっているのか」「1年間放置していた冷蔵庫はどう処分すればいいのか」といった質問が相次いだ。
(2012年4月8日 福島民友ニュース



区域再編「先に除染を」 南相馬市で市民説明会

 福島第1原発事故による避難区域が16日に再編される南相馬市で7日、市民説明会が始まった。警戒区域の大半は再編により立ち入りがほぼ自由化されるが、出席者からは再編に先立って、除染や安全対策の実施を求める意見が相次いだ。
 初回の会場となった「道の駅南相馬」には約400人が詰めかけ、市は急きょ説明会を2回に分けて実施。桜井勝延市長らが再編後の各地域の区域指定や立ち入り時の注意点や禁止事項を説明した。
 南相馬市は再編により小高、原町両区の警戒区域(約3930世帯)が「避難指示解除準備区域」(約3800世帯)と「居住制限区域」(約130世帯)に分かれ、小高区西部には長期間帰宅できない「帰還困難区域」(1世帯)が残る。
 市の説明によると、全ての区域で警戒区域のような厳しい立ち入り制限は解除されるが、宿泊や家庭ごみの区域外への持ち出しは禁止。上下水道が未整備のため、飲料水を持ち込み、仮設トイレを利用しなければならないという。
 会場からは「除染作業を先行させるべきだ」「各家庭に線量計を配布すべきだ」といった要望のほか、「防犯体制は大丈夫か」といった不安の声も上がった。
説明会は8、9の両日も行われる。

2012年04月08日 日曜日 河北新報


実際の市民説明会の映像が公開されている。各社の報道と比較して見て欲しい。








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もう一点。こちらは楢葉町へ細野環境相が出向いた記事とライブ録画。


環境相が「中間貯蔵」意義強調 地元からは疑問、不満

 いわき市で7日に細野豪志環境相と楢葉町議が除染で生じた汚染土壌などの中間貯蔵施設設置について意見を交わした同町議会全員協議会。細野環境相が「強固で安定的な施設になる。生活に支障を来すような施設には絶対にしない」と説明。同町への設置方針をあらためて示し、建設工事や施設管理などで雇用の確保にもつながる考えを強調した。一方、参加した議員からは疑問を呈する声が相次いだほか、町民からも政府への不満が噴出した。
 細野環境相は全員協議会の席上、中間貯蔵施設について「貯蔵だけでなく、減容化施設、受け入れ・分別、モニタリング施設などで構成する。働く場所の提供など多様性がある。単なるごみ捨て場、迷惑施設ということにはしない」として、施設の意義や在り方などを説明。その上で、「あくまで政府の考え。皆さんのお話を伺い、具体化を進めていきたい」と述べ、設置について、地元意見を尊重する考えを強調した。
(2012年4月8日 福島民友ニュース



なぜ町長選の最中に来た…細野環境相に楢葉町議

 福島県楢葉町議会は7日、放射性物質に汚染された土壌を保管する中間貯蔵施設の設置をめぐり、全員協議会を開いた。

 細野環境相が出席して説明したが、議員からは「現段階では容認できない」など反対する声が聞かれた。同町議会は町内での施設建設反対の意見書を採択している。

 環境相は「楢葉町では減容や研究など(の機能)も併設される多様な施設を考えている。町の復興計画に役立つものを考えなければならない」「比較的線量の低い楢葉町に施設を造って除染の拠点にし、技術開発をすることで双葉郡全体の除染・復興の突破口にしたい」と理解を求めた。

 議員からは「なぜ町長選と町議補選の最中に説明に来たのか」「施設の周りで子供たちがサッカーなどをする姿を想像できるか」などの厳しい質問が出た。

 説明後、山内左内議長は「今後も継続的に説明してくれるというので評価したい。しかし、今の段階では施設の受け入れは容認できない」と述べた。

(2012年4月8日14時18分 読売新聞


楢葉町・議会全員協議会








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2012/04/07 17:50
ストロンチウムの移行

福島県から「土壌の放射線モニタリング(放射性ストロンチウム、プルトニウム)調査結果(PDF:3,458KB)」が報告された。
これは昨年11月に報告されたプルトニウム検査結果に、新たにストロンチウムの検査結果を加え総合評価を加えた内容である。

これらは県独自に調査を行ってきた内容で、文科省が行っている国の調査結果とは大きく異なる内容の部分がある。
特に注目点はストロンチウム(Sr-90)の土壌汚染データである。

福島県の調査結果
sr.jpg

文科省の調査結果
sr2.jpg

例えば相馬市の数値を見てみると、文科省の調査では2400Bq/m2、これに対し福島県の調査では130Bq/m2であった。
その比は実に「19分の1」になる。その他の地点でも大幅に減衰した数値結果となっている。
何故これほど数値が異なってくるのか、報告書では言及していない。

この点について、少し考察してみる。

検査方法に異なる点は無く、まずは土壌採取日に着目した。

<文科省>
第1 期6 月6 日~6 月14 日、第2 期6 月27 日~7 月8 日

<福島県>
発電所周辺地点(7地点) :7月13日~14日採取
県内全域調査地点(48地点) :8月10日~10月13日採取


文科省のデータは「6月14日に補正した数値」であると明記されている。
福島県の報告書には補正などについては言及はされていない。

福島県の調査では、相馬市中村北町(中村城跡)の採取日は8月14日である。
文科省の調査データと、ちょうど2ヶ月遅れとなっている。
Sr-90の半減期は28.8年であることから、僅か2ヶ月で減衰したとは考えられない。

では次に、ストロンチウムの性質について考察してみる。
ストロンチウムはセシウムに比べ環境移行性が高い性質がある。

チェルノブイリ原発事故による土壌中放射能の物理・化学的性状とその移行性(ベラルーシ国立大学)

これらのことから、梅雨時期の降雨によりストロンチウムが大幅に移染したと考えるべきである。
河川に流出もしくは地下に浸透した結果、大幅な地表面での減衰が起こっていると考えられる。

また福島県の調査で気になるのは、半減期50日となるSr-89を除外している点である。
文科省はSr-89の降下検出を指標として「原発事故由来」と評価を下している。
福島県の調査の場合、土壌採取が遅れたことによりSr-89の評価は困難と判断したのかも知れない。
そのため事故前2005年の調査データを比較対象として評価を行っているのだが、過小評価とも受け取れる内容となっている。

ストロンチウムについては、相変わらず食品放射能基準にも適用されていない。
また、根菜類への移行係数はセシウムに比べても飛躍的に高い。
ストロンチウムが地下へ浸透が進んでいるのならば、セシウムに比べ絶対量は少ないながらも根菜類への移行も注視しなければならない。
もちろん地下水への影響も長期的に監視するべきである。

チェルノブイリ放射能による牧草汚染(ベラルーシ実験植物学研究所)

原発事故関連情報(3):放射性ストロンチウム(Sr)の土壌-作物系での動きに関する基礎的知見(日本土壌肥料学会)

sr3.jpg
放射性物質の農地等における移動・循環問題より(PDF)放射線医学総合研究所


チェルノブイリ高濃度汚染地区での地下水汚染データ
”Environmental consequences of the Chernobyl accident and their remediation,” IAEA, Vienna (2006 pub-1239)
IAEA報告書(2006)抄訳: チェルノブイリ原発事故による環境への影響とその修復より


Technical Reports SeriEs No. 472 (PDF)
IAEA "Handbook of Parameter Values for the Prediction of Radionuclide Transfer in Terrestrial and Freshwater Environments"

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2012/04/06 10:28
避難の実態

今回はJapan Business Pressから「避難」の実態に関する特集記事を紹介する。

1.原発事故の避難訓練はあったのか

2.信じてはいけなかった「国を信じてください」の言葉

3.まるで「演劇」だった原発立地自治体の避難訓練


上記3つの検証記事から、現地での「避難の実態」が明らかになってきた。

(1)国は、原発を中心に8~10キロの円(EPZ=計画的避難地域)の内側しか避難の想定をしていなかった。

(2)つまり10キロを超えて放射性物質が広がることを予測していなかった。

(3)しかも、避難訓練が行われていたのは原発から3キロ圏内でしかなかった。

(4)上記(3)に該当するのは大熊町(人口約1万1000人)と双葉町(同6400人)である。うち大熊町には国交省がバス70台を送り込み、12日の1回目の水素爆発の約30分前に町民は避難した。

(5)しかし双葉町にはバスは5台しか来なかった。町民はばらばらに自家用車で避難した。最後に残された「双葉厚生病院」の入院患者・職員約300人がバスに乗り込もうとしていたときに1回目の水素爆発が起きた。井戸川克隆町長ほか多数が「断熱材のような」降下物を浴びた。

(6)年1度の訓練も「訓練というより演劇」(双葉町・井戸川町長)でしかなかった。東京とのやり取りのセリフや当日の風向きまで筋書きが前もって決まっている。「電源を喪失したが、バックアップ電源が作動して原子炉は平常に戻る」という設定だった。午前中に始まって昼頃には終わる。

(7)上記(1)に該当する富岡町には、バスなど避難の交通手段の手配はなかった。避難先や距離、方向の指示は国からも県からもなかった。いったん20キロ線ぎりぎり外の川内村に避難したが、そこも危険になり再度埼玉県へ避難した。

(8)この「20キロ」は国が想定していた事故の最大予想値だった。それ以上の拡大を予想していなかった。

(9)飯舘村と南相馬市に至っては、原発災害の当事者になるという予想が村・市にも国や県にもなく、訓練は行われたことがない。計画もなかった。

(10)国には「原発から半径20キロより外側に放射性物質が飛散する」という想定はなかった。つまり20キロラインから外側には何の備えもなかった。

(11)こうした避難の範囲を決める根拠になっている法律は「災害対策基本法」と「原子力災害対策特別措置法」である。「県条例」ではなく、国会の議決が必要な「法律」が決めているということは、原発事故・災害のときは国が指揮をする。指揮系統を一元化し、国が司令塔になることを意味する。つまり責任は県ではなく国にある。

(12)「災害対策基本法」は、火山の噴火や洪水など、自然災害も含んでいる。放射性物質の飛散など原発災害に特化した内容ではない。

(13)一方「原子力災害対策特別措置法」は1999年に起きた茨城県東海村のJCO臨界事故を契機に作られた。逆に言えば「臨界反応」(核分裂反応のこと)が防護壁のないバケツの中で起き2人が死ぬような深刻な事故が起きるまで、日本には原子力災害を想定した法律すらなかった。

(14)「どの範囲の住民を避難させるか」を決めるのは、法律の下の施行規則(細目)である「防災指針」である。この防災指針に「半径8~10キロ」という「円形の避難の範囲」と「キロ数」が出てくる。この「円形」と「数字」を考えるのは原子力安全委員会の仕事だ。

(15)チェルノブイリ事故の経験から、原子力発電所で事故が起きれば「円形の避難」は住民の被曝を防ぐためには無益と分かっていたのに、改善されなかった。


旧重点地域(EPZ 半径10km)
jyuutenchiikizu.jpg

さらに最新記事では、「福島県災害対策本部の責任者」が証言をはじめた。

「放射性物質は煙突から管理されながら出てくるから大丈夫」と言い張った原子力保安院

以下に要点を書き出す。

(1)想定では半径10キロのゾーン内で災害は起き、避難先もその範囲で完結することになっていた。

(2)したがって10キロゾーン内の住民が避難できる施設は、同じ10キロ内に完璧に確保されていた。

(3)国は「重点地域(EPZ 半径10km)はこれでいい」とし、それ以上のことに予算割り当てをしなかった。

(4)それ以上の防災計画を県が作ったとしても、行動を取る手段も予算もなかった。

(5)実情は全国どこでも同じである。

(6)重点地域(EPZ 半径10km)の想定に対し見直しを何回も指摘したが、保安院は「絶対ない」とはねつけた。

(7)「3~5キロの避難シナリオ」でさえ、さんざん交渉し無理矢理出させた想定だった。

(8)それでも「放射性物質は煙突から管理されながら出てくるから大丈夫だ」と保安院は言い張っていた。


福島県も「重点地域(EPZ)の範囲想定」以外は完璧とも言える「防災対策計画」がありながら、「絵に描いた餅」だったようだ。

(参考資料)
福島県地域防災計画原子力災害対策編の概要

福島県地域防災計画原子力災害対策編(平成21年度修正:PDF形式 799KB)

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2012/04/05 14:45
原発再稼働、地元同意に義務不要

ここにきて「ガレキ広域処理」ならびに「原発再稼働」に対し、政府は強硬姿勢を示し始めた。
特に関西電力の大飯原発3・4号機の再稼働について、民意を無視し強行するようだ。
これは「全原発停止を阻止するためには手段を選ばない国策」とも言えるだろう。


原発再稼働、地元同意義務ない 藤村官房長官 

 藤村修官房長官は5日午前の記者会見で、定期検査により停止中の原発の再稼働に関し、地元の同意は必ずしも前提条件にならないとの認識を示した。「法律などの枠組みで同意が義務付けられているわけではない」と述べた。これまで原発の再稼働には地元の同意が必要としてきた姿勢を軌道修正した形で、原発の地元や周辺自治体などの反発は必至だ。

 政府は、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に向けた手続きを進めているが、周辺自治体が反対・慎重な立場を崩していないためとみられる。引き続き原発再稼働の安全性などを地元に説明して「理解」は求める一方、法律上の「同意」は不要との立場を強調し、再稼働実現への地ならしを図る狙いがあるようだ。

 藤村氏は「仮に原発を再稼働する場合、地元の要請に基づいて政府の立場をしっかり説明する」とも指摘した。地元の「同意」と「理解」の違いについては明確な説明を避けた。

 枝野氏は5日午前の参院予算委員会で「事故に至った行政、政治、社会的要因は第三者に検証してもらう必要があるが、事故の技術的なプロセスは一定の見解がまとめられている」と述べ、政府や国会の事故調査委員会の調査結果が出る前でも、技術的な安全確保は可能との認識を示した。社民党の福島瑞穂氏への答弁。

(2012年4月 5日 共同通信)



首相、大飯再稼働8日にも要請 暫定基準は週内決定

 関西電力大飯原発(右から)3号機、4号機=3月27日、福井県おおい町

 野田佳彦首相は4日、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に向け8日にも枝野幸男経済産業相を同県に派遣し、西川一誠知事に協力を要請する方針を固めた。東京電力福島第1原発事故の教訓を踏まえた暫定的な安全基準を週内に決定。西川氏には暫定基準を満たせば再稼働の安全性は確保されると説明する。政府関係者が明らかにした。

 夏場の電力需給の逼迫を見据え、経済停滞や市民生活への影響を回避するため、安全性確保を前提条件に再稼働は必要と判断した。

 福井県は暫定基準を独自に評価した上で再稼働に同意するかどうか結論を下す考えだ。再稼働については福井県と隣接する京都府、滋賀県両知事や、関電の筆頭株主である大阪市の橋下徹市長も反対・慎重の立場を崩していない。反発も予想され、実際に再稼働に踏み切れるかどうかは流動的要素も残っている。

 関係者によると、経済産業省原子力安全・保安院は5日にも暫定基準を提示。これを受け、首相や枝野氏、藤村修官房長官、細野豪志原発事故担当相は暫定基準の妥当性を複数回の協議で検討、決定する段取りだ。この後、枝野氏は関電の八木誠社長とも会い、暫定基準をめぐり協議する。

 大飯原発3、4号機が暫定基準をクリアすれば、政府主催の地元説明会なども実施する予定だ。

(2012年4月 5日 共同通信)



原発再稼働、暫定基準は2段階 早期は実施済み13項目か

 原発再稼働に向け、経済産業省原子力安全・保安院がまとめる暫定的な安全基準案は、東京電力福島第1原発事故のような過酷事故を防ぐため早期に実施するものと、中長期的に取り組むものとの2段階になることが5日、政府関係者への取材で分かった。

 政府は、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働をめぐる野田佳彦首相と関係3閣僚の2回目の会合を同日午後6時から開催し、基準案の妥当性について協議する。実施に時間がかかるものは、再稼働後に取り組みを継続するとして事実上棚上げとなる見通しだ。

 基準案は、保安院が福島第1原発事故の検証結果からまとめた30項目の安全対策を土台にしている。保安院は、30項目のうち電源車の配備、建屋への浸水対策など13項目は短期的な緊急対策として実施済みとしており、基準案でこうした項目が第1段階と位置付けられる。

 一方、事故対応の拠点施設設置や防潮堤のかさ上げなどの中長期対策は第2段階の取り組みとなる。大飯原発では事故対応拠点施設として、免震事務棟を2015年度中に設置。防潮堤は、既存のものをかさ上げして海抜8メートルにする計画だが、完成は13年度中の予定。
(2012年4月 5日 共同通信)





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2012/04/03 12:21
隠されたWSPEEDI

昨年3月15日、首都圏を広範囲に襲った放射性プルームの広域拡散予測データ(WSPEEDI)が隠蔽されている事が判明した。
放出は3月14日午後9時と試算され、放出量は放射性ヨウ素が毎時10テラベクレル(1テラは1兆)だった
翌15日朝には房総半島に到達したと試算されている。
実際の予測データは、近日中には公開される予定。
恐らく試算結果では、広範囲で「屋内退避基準(小児甲状腺等価線量100mSV/h以上)レベル」に達していて、公開できなかったのではな強調文いかと推測する。



世界版SPEEDI 「全部公表」データに穴
東京新聞 2012年4月3日 07時04分

 東京電力福島第一原発事故の際、文部科学省の依頼で日本原子力研究開発機構(原子力機構)が放射性物質の拡散を予測した「世界版(W)SPEEDI(スピーディ)」の試算結果の一部が、一年以上たった今も公開されていないことが分かった。緊急時に原発周辺への拡散を予測する国内版の「SPEEDI」と同様に公表対象だが、試算結果が原子力安全委員会に送られたため、依頼主の文科省と安全委のどちらが公表するか宙に浮いたままになっている。

 未公表となっているのは、東日本大震災から五日目の昨年三月十五日に行われた試算結果。本紙が独自に入手した原子力機構の説明書によると、千葉市で観測された放射性物質の濃度を基に、WSPEEDIを使い一時間当たりの放出量を推定した。

 試算によると、千葉で観測された放射性物質は三月十四日午後九時ごろに放出され、濃度はヨウ素が毎時一〇テラベクレル(一テラは一兆)だった。十五日朝に房総半島まで広がったとみられる。原子力機構は添付文書に「計算の精度は比較的高い」と記している。


 濃度はピーク時の千分の一程度だった。

 文科省によると、この試算の翌日の十六日に官邸で放射線モニタリングに関する省庁間の協議があり、測定値の評価は安全委が担当することに決まった。WSPEEDIなどへの言及はなかったが、同省はそれらの運用も安全委の担当になったと解釈。試算結果を同省でなく、安全委に送るよう原子力機構に指示した。

 原子力機構は、その日のうちにメールで安全委に送付。しかし、文科省と安全委の間の連絡が不十分で、昨年五月に文科省がWSPEEDIの試算結果をホームページで公表した際は、双方ともこの試算結果の存在に気付かなかったという。

 安全委は当初、本紙の取材に「結果は届いていない」と回答したが、その後、担当者のパソコンに届いていたことが分かった。

 政府は結果を公表する方針だが、文科省、安全委とも「自らが発表する立場ではない」と主張。互いに公表の責任を押しつけ合う事態になっている。
 放射性物質の拡散予測をめぐっては、文科省などが事故直後からSPEEDIで試算を重ねながら結果を公表せず、批判を招いた。昨年五月に政府は全面公開を表明。文科省はWSPEEDIの結果もSPEEDIに準じて、すべて公表したと説明していた。

 政府はSPEEDIについて「計算条件を設定した機関が公表する」としており、これに従えば文科省が公表することになる。




恐らくこの件は、昨年4月中旬にNHKで一瞬映された拡散予測データであろう。
これは昨年3月15日15時時点での「I-131による小児甲状腺等価線量」の予測データである。
sspeedi316.jpg
そのNHKでの放送後、このWSPEEDIデータは隠蔽されてきた。
「放射性物質の予測データ公表見送る」とのキャプションからも分かるように、この直後に政府は「報道統制」をかけ「更なる隠蔽」を遂行したことになる。


この予測データも米政府がとった「80km(50マイル)圏避難勧告」の設定を裏付けるデータでもある。
これまでに米軍には原発事故の早期からSPEEDI情報が送られていた事がわかっている。
昨年3月14日にはトモダチ作戦も一時退避している。
同日夜、非公式ながら自衛隊には退避命令が出ており、周辺自治体へ緊急連絡に訪れている。
米軍と共同活動を行っていた事からも素早い判断である。
(※ 米政府の公式発表は日本時間17日未明に米国民へ半径80km退避勧告。自衛隊は半径100kmとの証言有り。)

以下の画像は有志による地図との合成画像である。sspeedi316b.jpg

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2012/04/03 12:06
取り残される「知的障がい者」

東日本大震災:知的障害者施設の150人 続く避難生活

 東日本大震災で千葉県鴨川市に集団避難していた福島県内の知的障害者施設の入所者約150人が、古里に戻ってきたものの、落ち着き先のないまま避難生活を続けている。入居するはずだった福祉型仮設住宅の建設などが暗礁に乗り上げ、施設関係者から「古里なのに、あまりに対応が冷たい」との声が上がっている。【竹内良和】

 ◇ 経  過 

 福島県福祉事業協会が運営する9施設に入所していた知的障害者約250人は震災後、福島県内に避難先が見つからず、昨年4月に千葉県が全館貸し切りにしてくれた県立鴨川青年の家(同県鴨川市)に集団避難した。昨年11月から順次福島県に帰郷し、うち約100人は田村市に完成した福祉型仮設住宅に入居した。

 だが、同様に入居を見込んだいわき市の福祉型仮設住宅は、県が地権者の同意を得られず建設が頓挫。南相馬市の協会施設も除染の見通しがつかない。「つなぎ」として身を寄せた県内2カ所の公共施設に約150人が取り残されている。

 ◇ 現  状 

 このうち県いわき海浜自然の家(いわき市)には、知的障害者施設「東洋学園」(富岡町)の児童部と成人部の約90人が3階部分を間借りしている。県の当初の説明では「貸し切り」だったが、実際は一般客の予約が入っており、成人部の男性約20人が30畳弱の大部屋に雑魚寝。児童部の居室も狭く、イスや机を出して廊下まで活用している。放射線の影響で屋外の運動も頻繁にできず、部屋にこもりがちな入所者はストレスをためている。

 一般客と障害者の利用スペースは施錠式ドアなどで仕切られ、出入りも障害者は正面玄関ではなく裏口。ある施設職員は「障害者と触れ合う機会をつくるのも、社会教育施設の役目ではないのか」と漏らす。

 一方、食堂は共用で一般客がいる時は食事時間がずらされるため、生活リズムの変化に敏感な障害者はパニックを起こしてしまう。食堂の利用時間は片付けを含め30分。食べ切れない入所者は容器に詰め替えて部屋で食事を取る。

 人手不足も深刻だ。震災後、放射線を心配して福島を離れる職員が続出。震災前より職員数が3割も減り、夜勤や勤務時間を増やしてしのいでいる。東洋学園職員の堀川国芳さん(46)は「職員が足りず、入所者の気分転換になるバスでの外出も週1回ぐらいが限度」と話す。入所者に付き添って鴨川で9カ月間生活し、福島に戻った後も原発から約10キロの富岡町の自宅に戻れない。郡山市に避難する両親と離れ、いわき市の仮設住宅で1人暮らしを続けながら職場に通う。「震災直後から親を置いて入所者に付き添っています。母が、ほぼ寝たきりの父の面倒を見ているので心配です」

 ◇ 見通し 

 県の災害対策本部は2月下旬、県内の避難所がゼロになったと発表。東洋学園の入所者らが身を寄せる2施設は国との調整が遅れ、介護が必要な障害者らを受け入れる「福祉避難所」に指定されていない。本来なら国が負担する運営費も協会が立て替え、山田荘一郎理事長は「これ以上指定が遅れれば資金ショートを起こす」と頭を抱える。

 また、自然の家は8月に退去期限を迎える。県障がい福祉課は行き場がなくならないようにすると説明しているが、具体策は決まっていない。東洋学園の三瓶佳治・成人部長は「私たちは忘れられた存在なのか。千葉県のように古里でも人道的な対応をしてほしい」と求めている。

毎日新聞 2012年4月3日 2時30分

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2012/04/03 12:01
転校と帰還

震災・原発事故で転校 300人超
NHK 4月3日 5時10分

新学期を前に、福島県内の公立の小中学校で、震災と原発事故を理由に新たに転校する子どもは300人を超えることが、NHKの取材で分かりました。
放射線への不安や、長期化する避難生活で生活拠点を移すケースが目立っています。
福島県内の公立の小中学校では、ことし1月までに震災と原発事故を理由に合わせて1万2000人余りが県内や県外に転校しています。
NHKでは、福島県内のすべての自治体の教育委員会と公立の小中学校を対象に新学期を前に転校する子どもの数を調査し、全体の98%に当たる713校から回答を得ました。
その結果、震災と原発事故を理由に新たに転校する子どもは、小学生が235人、中学生が92人の合わせて327人でした。
新たに転校する理由としては、放射線への不安が残っているとして自主的に転校するケースのほか、震災や原発事故で元の場所に戻れず、避難が長期化しているため家族ごと生活拠点を移すケースも目立つということです。
一方で南相馬市や楢葉町などでは避難区域が解除されたり、別の場所で学校が再開したりして、新学期に戻ってくる子どもが増えているということです。
各自治体の教育委員会では、子どもたちの実態を把握し、いつでも元の学校に戻れるような環境づくりを進めたいとしています。

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2012/04/03 11:46
海洋汚染

昨年6月のものだが、実測による海洋汚染データがでてきた。
ちなみに昨年の茨城沿岸部では「安全デマ」により、潮干狩りや海水浴が行われていた。


セシウム拡散、黒潮防ぐ=房総沖以南で濃度急減-東大など

 東京電力福島第1原発事故で海に放出された放射性セシウムの濃度は、黒潮が流れる房総半島沖以南で急激に低くなっており、黒潮の潮流がセシウム拡散を防いでいることを、東京大大気海洋研究所と米ウッズホール海洋生物学研究所などの研究チームが2日までに突き止めた。論文は米科学アカデミー紀要電子版に掲載される。
 東大大気海洋研の西川淳助教らは昨年6月、調査船による海水と海洋生物の採取、ブイを使った海流の測定などを実施。福島原発沖30~600キロの海域に含まれる放射性物質の濃度測定や、深さ・方向などセシウム拡散の状況を調べた。
 海面付近のセシウム134の濃度は最も高いところで、1平方メートル当たり3900ベクレルと事故以前の数千倍に相当。600キロ離れた海域でも、同325ベクレルと、汚染の広がりが見られた。
 一方、黒潮とその南側の海域では、同3ベクレル以下と濃度が急減。海水の流れを用いたシミュレーションに
よる解析でも、黒潮が房総半島沖以南への拡散を防いでいたことが分かった。
(時事通信 2012/04/03-06:58)



参考までにASRによる「海洋汚染シュミレーション」を掲載しておく。
fukushima-ocean-radioactivite.jpg

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2012/04/01 21:26
特定避難勧奨地点も解除の方向

警戒区域解除に伴い、特定避難勧奨地点の解除についても検討が進んでいる。
これまでは「原発事故の発生から1年間の積算線量が20mSvを超えると推定される世帯」を特定避難勧奨地点としてきた。
具体的には、事故初期は高線量だった事を考慮し「高さ1mで毎時3.1μSv」前後を指定目安とした。

実際には自治体の判断で若干の差があった。南相馬市では地上50cmで2.0μSv/hの子供基準が存在する。
この件では、福島市の住民から批判の声が多く上がった。
しかし事故後1年を経過した事、それと対象世帯は避難相応の対処(避難もしくは注意)をしているとの前提で積算基点を見直すと言う事になる。
今回の見直し基準は「毎時3.8μSv」である。
実際のところ、基準値が上がる事になる。多くの特定避難勧奨地点が解除されるであろう。

この件も対象世帯には説明も無く「自治体-政府間」で協議が進んでいたようだ。
政府は「年間1mSvを目指す」としながらも「実際は年間20mSvを固持」するようだ。


特定勧奨地点は年間20ミリシーベルト以下で解除

 1日午前0時で実施された田村市と川内村の避難区域再編に合わせ、政府は、南相馬市と伊達市、川内村の局所的に放射線量が高い地域の世帯に指定する特定避難勧奨地点について、年間積算放射線量が20ミリシーベルト以下となるのが確実になった場合、関係自治体と協議して解除することを決めた。
 特定避難勧奨地点について政府は、放射線量測定の結果、東京電力福島第1原発事故の発生から1年間の積算線量が20ミリシーベルトを超えると推定される世帯を指定している。指定に当たっては、放射線量の目安を毎時3.8マイクロシーベルトとし、関係自治体と対象範囲を協議している。
 解除協議に当たり政府は、放射線量をあらためて測定する。確実な線量低下を確認するため測定は複数回実施する方針で、開始時期については、放射線量の遮蔽(しゃへい)効果がある積雪がなくなる雪解けが確認されてからとする。
(2012年4月1日 福島民友ニュース)



<年間積算量の考え方>
文科省では、1日の生活行動モデルを次のように定めている。

●屋外行動は8時間と仮定。
●屋内行動は16時間と仮定。
●屋内の遮蔽効果は0.4倍。(木造家屋を想定)


よって、次の式が成り立つ。

毎時3.8μSv × (8時間 + 0.4 × 16時間) × 365日
= 年間19972.8μSv ≒ 年間20mSv

※注:毎時3.8μSvには自然放射線量(毎時0.04μSv)を含む。

zz.jpg

zzz.jpg

以下は経産省が提示した「特定避難勧奨地点での生活について」(PDF 299KB)である。
その内容は、まるで「サバイバル・マニュアル」のようだ。
zzzz.jpg

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2012/04/01 17:44
南相馬で悪天候の中、イベント開催

南相馬市で昨日、悪天候の中「ウオーキング大会とサイクリング大会」が実施された。
「常磐道南相馬―相馬インターチェンジ(IC)間の開通を記念」のための催しだった。
当日の写真を見て思うところは、子供がノーマスクで参加している点である。
この地点の空間線量は、およそ0.88μSv/h。暴風警報が発令されている中、イベントは強行された。
(東日本高速道路によると、同区間の空間放射線量は毎時0.2〜0.4μSv)
近隣の「相馬市アメダス」のデータでは、若干の降雨と西風10m/sを観測していた。
やはり直前まではネットでは抗議活動が盛んだったが、現場での抗議活動は無かったようだ。




8日に常磐道南相馬-相馬IC開通 徒歩、自転車で散策

 8日の常磐道南相馬―相馬インターチェンジ(IC)間の開通を記念し、ウオーキング大会とサイクリング大会が31日、同区間で行われ、1000人を超す参加者が徒歩と自転車で高速道からの景観を楽しんだ。
 ウオーキング大会は両ICを発着点に行われ、約750人が参加。それぞれ上真野川橋と町場川橋を折り返す約6キロの道程で散策した。午後からのサイクリング大会では荒天の中での実施となったが、両ICから約300人が出発した。
 南相馬市小高区から避難し、同市鹿島区の仮設住宅で生活する西山拓示さん(63)洋子さん(60)夫妻は、高速道から見えた山あいの景色を「平凡だが、南相馬の昔ながらの風景」と懐かしみ、「高速道の開通や区域見直しなど、復興へ向け徐々に進んでいると感じる」と喜んだ。
 東日本高速道路(ネクスコ東日本)は同区間の開通を「浜通りの復旧・復興の基軸」と位置付け、地元関係者も「復興道路」として期待を寄せている。30日には政府が3市村の避難区域再編を正式決定し、東日本大震災から1年を経て再生への道のりが示され始めた相双地方。参加者は復興への「第一歩」を踏みしめた。
(2012年4月1日 福島民友トピックス)


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