原発被災地の真実// ~The Silence of the Lambs~
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2012/04/21 10:30
(続)20km圏外はノーマークだった

事故当初、福島県原子力災害対策本部の緊急モニタリング調査では空間線量・ダスト検査以外にも50kmを超える地点でも環境試料を調査していたが、これも当時は上水道検査1件を公開したのみで、のちの6月になってから追加公表されている。
どうもSPEEDIばかりが注目されているが、実測によるモニタリングデータも隠蔽されていた事も忘れてはならない。
「50km圏内の避難試算(100万人規模)は物理的に無理」と判断したとされているが、その試算根拠となった実測データでもある。
当時の新聞報道と環境試料モニタリングデータを掲載しておく。


県、高放射能データ公表せず 3月、福島市などで検出
2011年6月5日 朝日新聞

 東京電力福島第一原子力発電所で最初に水素爆発があった3日後、原発から約50キロ離れた福島市内の雑草から、1キログラム当たり100万ベクレルを超える高い放射能が検出されていたことが分かった。福島県は政府に連絡したが、公表されたのは、翌日に別の場所で測った6千分の1ほど低いデータだけだった。県は「意図的に公表しなかったわけではない」としている。

 県は3月15~16日に第一原発から福島市までの国道沿いや、福島市の県原子力センター福島支所など5地点で、雑草や水道水(上水)、雨水を採取し、放射能を測った。

 その結果、5地点から採った計七つの試料のうち、ヨウ素が10万ベクレルを超えたのは五つに上った。川俣町の国道114号と349号の交差点付近の雑草からは、放射性ヨウ素が1キロ当たり123万ベクレル、放射性セシウムが10万9千ベクレル。福島市の国道114号付近の雑草からはヨウ素が119万ベクレル、セシウムが16万9千ベクレル検出された


 しかし、県が当時公表したのは、同支所の水道水から出た放射性ヨウ素の177ベクレル、放射性セシウムの33ベクレルだけだった。公表を限定した理由について、県は「数値の高低ではなく、直接体内に入る可能性があるため、上水を優先した。それ以外は政府で発表すると思っていた」としている。

 政府の現地対策本部によると、測定結果は、県から報告を受けた同本部がファクスで経済産業省の原子力安全・保安院に連絡している。3月16日以降の周辺モニタリング結果は、文部科学省が一括して発表する段取りだった。このため、15~16日のデータの発表を県と文部科学省のどちらがするのか、あいまいになっていた可能性があるという。



km.jpg
km2.jpg
緊急時モニタリング調査結果について(3月11日~15日実施分)(PDF)より

そして今朝の福島民報の記事である。珍しく県庁の失態を取り上げ「関係者の処分」と「浪江町への謝罪」を報じている。
これだけに留まらず、緊急時モニタリングデータが何故迅速に公表されなかったのか、それらも内部調査を行い事実を公表するべきである。

県、65通メール消去 SPEEDIデータ

 東京電力福島第一原発事故発生後、県にメールで送信された「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」の試算データが消去されていた問題で、県災害対策本部は受信したメール86通のうち65通を消去していたことが20日、内部調査で分かった。
 県はこれまで最初にデータを入手したのは13日午前としていたが、実際は事故翌日の12日深夜だった。入手データを住民の避難誘導に活用できなかった実態が判明し、県は関係した職員の処分を検討する。県はデータ非公表を批判している浪江町に謝罪した。

(2012/04/21 08:34 福島民報)




この件について、何故か福島県のホームページのTOPでは公表されていないが、生活環境部原子力安全対策課のページにひっそりと内務調査の結果が公表されている。

福島第一原子力発電所事故発生当初の電子メールによるSPEEDI試算結果の取扱い状況の確認結果について
概要(PDF 285KB)
詳細(PDF 205KB)

突っ込みどころ満載の内容になっている。

(1)昨年3月12日からSPEEDIデータを受けっていたのに、担当者に確認せず「受け取っていない」と公表した。

(2)SPEEDI情報は2名が共有していたが、共にPCの容量確保のため消去していた。
 うち一人はデータを転送されていた事にさえ気づいていなかったと言う。(これは不自然。)

(3)問題発覚後の昨年5月23日以降これまで、管理監督者(事務局長及び次長)が詳細調査を放置していた。


以上が概要だが、呆れるばかりである。

くどいようだが、SPEEDIに限らず「入手データを住民の避難誘導に活用できなかった実態が判明」したのは昨年6月初めの事である。
特にSPEEDIよりも重要とも言える「隠蔽された緊急モニタリングデータ」に関しては、更に追求が必要だ。
どちらも謝罪すれば済む問題では無いだろう。



(追記)
早くも住民の怒りの声があがったようだ。以下に福島民友の記事を掲載する。

県の責任は重大 SPEEDI消失で避難住民怒り

 「県民の命が懸かっている問題。県の責任は重い」。東京電力福島第1原発からの放射性物質の拡散を予測する緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)のデータが消失した問題。20日公表の県の検証結果に対し、避難時に多くの町民が被ばくしたとして刑事告発を検討している浪江町、計画的避難区域となった飯舘村、その飯舘村に多くの人が避難した南相馬市の住民と2町村の首長は怒りをあらわにした。県に冷静な対応や徹底したデータ管理を求めるなど、責任を追及する声を上げた。
 福島市の公務員住宅に両親や妻、7人の子どもと避難する飯舘村の農協職員大内和夫さん(54)は「何億もかけた対策のはずなのにデータを消失したというのなら責任は重い」と批判した。
 大内さんは村内の線量が高いということを知り、昨年3月19日、村が希望者を募った栃木県鹿沼市に子どもたちを一時避難させた。「計画的避難区域指定の直前まで『村内は大丈夫だ』という説明を受けてきたのに結果は全村避難となった。早く分かっていれば子どもたちについては即座に対応していた」と語気を強めた。
(2012年4月21日 福島民友ニュース)



(追記2)

浪江町長「真相究明を」=放射能拡散予測の公表遅れに-国会事故調

 東京電力福島第1原発事故の国会事故調査委員会(委員長=黒川清・元日本学術会議会長)は21日、福島県二本松市で会合を開き、同県浪江町の馬場有町長らから意見を聴いた。馬場町長は「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム」(SPEEDI)による拡散予測が速やかに公表されなかった問題について、「真相を究明していただきたい」と要望した。
 浪江町の住民は事故直後に同町津島地区に一時逃れたが、実際には放射線量が高かったことが後に判明した。(2012/04/21-19:26 時事通信)




スピーディ、真相究明を…国会事故調に浪江町長

国会の「東京電力福島原子力発電所事故調査委員会」(委員長=黒川清・元日本学術会議会長)は21日、福島県二本松市で委員会を開き、同県浪江町の馬場有町長らから参考人聴取を行った。

 原発事故の際に政府の放射性物質拡散予測システム「SPEEDI(スピーディ)」の情報が公開されなかった問題の真相究明を求める声や、政府の避難対応への批判が相次いだ。

 馬場氏は「(スピーディ情報が)公開されていれば別の避難方法もあった。きっちり真相究明してほしい」と訴えた。町民代表からは「町民の多くが情報を知らず、放射能が高い地域に避難してしまった。(政府の情報非公開などは)殺人的な行為で、無責任極まりない」などの批判があがった。

(2012年4月21日20時13分 読売新聞)

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