原発被災地の真実// ~The Silence of the Lambs~
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2012/05/08 19:06
裸のフクシマ

鐸木能光(たくき よしみつ)と言う作家をご存じだろうか?また彼は音楽家、狛犬研究家でもある。
福島市出身で、2004年に不運にも中越地震で家を失い、その後は福島県河内村で物書きや作曲などの創作活動を行っていた。
皮肉にも、河内村を選んだ理由は「日本本来の自然環境」と「地盤が固い事」だった。
予想通り震災では家屋は無事だったが、原発から25km地点であったため「緊急時避難準備区域」に指定された。
彼は一時避難したものの、早期に河内村に帰還し「裸のフクシマ」と「3.11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ」を執筆・出版している。
この2冊では福島の行政と住民の実態を赤裸々に描いており、賛否両論があるが是非とも紹介しておきたい内容だ。


裸のフクシマ

3.11後を生きるきみたちへ 福島からのメッセージ

ちなみに現在は、河内村の行政対応と村民の考えに嫌気が差し、日光市に移住しているそうだ。
河内村での出来事はここでも概要が書かれている。

また、彼のブログは表日記と裏日記で構成されており、つまりは本音と建前で書き分けられている。
25km地点で何を見、何を感じたのか、大変興味深い内容になっている。是非とも一読願いたい。

   タヌパック阿武隈日記

   阿武隈(原発30km圏内生活)裏日記

特に以下の3つの記事が興味深く、被災地の方には聞きたくない内容なのだが「支援される側」も「支援する側」も現実を知って欲しいと思う。

  原発運命共同体が壊す福島の和

  線量の高い場所に「避難」している意味

  「1人10万円/月」だけではない高額補償を捨ててまで帰る者などいない

なお、上記の記事から抜粋して掲載しておく。


前双葉町長(故)岩本忠夫氏による落首(1972年)

 このごろ双葉に流行るもの、飲み屋、下宿屋、弁当屋。
 のぞき、暴行、傷害事件。汚染、被曝、ニセ発表。
 飲み屋で札びら切る男、魚の出どころ聞く女。
 起きたる事故は数あれど、安全、安全、鳴くおうむ。
 なりふりかまわずバラまくものは、粗品、広報、放射能。
 運ぶあてなき廃棄物、山積みされたる恐ろしや。
 住民締め出す公聴会、非民主、非自主、非公開。
 主の消えたる田や畑、減りたる出稼ぎ、増えたる被曝。
 避難計画作れども、行く意志のなき非避難訓練。
 不安を増したる住民に、心配するなとは恐ろしや。
村の行政としても、村民が仕事をせず、村に戻らないことがいちばん高収入という今の状況を少しでも長く維持することが「村民の意志」「総意」であると認識して、そのように動いている。村長の苦悩はいかばかりか。

……取材を求めてきた記者さんにこんな話をしたところ、「う~ん、やはりそれは書けませんね。私たちが考えている内容とは違うので……」と言われた。
かくして、日本中、今日もまた「一日も早く故郷へ帰りたい」「除染を急げ、住民の願いは届くのか」みたいな的外れな記事を読み、間違った福島情報を積み重ねていく。

私は当初、東電とは闘ってきちんと賠償金をもらうつもりでいた。しかし、今はこの土俵の上に乗ることが嫌だ。
私は「緊急時避難準備区域」が解除される前から村に戻って普通に生活を再開していたが、それによって「精神的損害補償」は打ち切られたことになる。
その後、村人たちの様子がどんどんおかしくなっていくことに耐えられず、昨年末、自費で移転先を探し、今は安い中古住宅を見つけてそこに移ってきている。
川内村の自宅を失った上に、なけなしの預金をはたいての引っ越し。大変な財産損失だが、しばらくは東電への「賠償金請求」という土俵には乗らないつもりだ。今のままではシャブづけの仲間入りになってしまうからだ。
アヘン巣窟のようになってしまった村を見ているのは辛い。
放射能が怖くて帰れないのではない。人々がまともに生きる気持ちを失い、補償金の維持という一点で強く結ばれている「運命共同体」に参加したら、意味のある人生を送ることができなくなる。阿武隈で暮らす意味がない。
阿武隈の自然が壊される前に、コミュニティが──人間の心が壊されてしまった。
あそこでもう暮らすことはできないと覚悟を決めるしかない。
この悲しみと悔しさは、3.11直後のショックよりはるかに大きい。

郡山やいわきのパチンコ屋、飲み屋は連日繁盛している。
パチンコ屋の駐車場には、日が経つにつれ、ピカピカの新車が目立つようになった。補償金や義援金で潤った人たちが車を買い換えたからだ。
原発運命共同体は賭けに負けたのだろうか? 勝ったのだろうか?
麻薬中毒は立ち直ることが難しい。
人間、みな弱い。金を目の前にぶら下げられて拒否できる人は少ない。
しかも、家と土地を見えない汚物で汚され、仕事も失っている身となれば、「こんな金はいらん。俺は仕事をする!」と宣言する意志力を持てる人は極めて少ないだろう。

「ありがとうございました。またどうぞ」
今夜も福島のどこかで、飲み屋のマスターやタクシーの運転手が、原発30km圏からの「避難者」たちにこう挨拶している。
心の中では、その客への憎しみをまたひとつ増大させて。

福島で今起きている本当のことを、日本中の人に知ってほしい。
この国は、こういう手口で我々を手懐けてきたのだということを。
そして、その手口に使われた金は、我々が仕事をして、なけなしの稼ぎから納めた税金であり、せっせと節電に協力しながらも支払わなければならない電気料金から出ているのだということを。
放射能より怖いもの……それは「フクシマ」のような惨劇を経験しながらも何の反省もなく、こうした「手口」を今もってこの国は使い続けていること。そして、国民がそれを許し続けているということだ。

以下は著書「3.11後を生きるきみたちへ」の「あとがき」より抜粋。


「3・11前から、心の汚染、心の被曝はずっとあったんだよね。それが壊疽(えそ)のように身体の中に溜まっていて、3・11で傷口が開き、一気に外に出てきただけなんだよ。だから、傷口を塞いで膿(うみ)を拭き取ったとしても問題は解決しない。身体の中に溜まった膿を取り除かない限りは、何も変わらないんだよ」
「原発にぶら下がっていた町の周囲に素晴らしい自然が残っていて、我々はその自然の美しさだけを見て、ここに住みたいとやってきた。裏に隠された危険、根深い闇を見ていなかったんだな。世の中そんな甘いものじゃないって、ガツンと教えられたわけだ」


今月、彼の講演会が東京でも開催される。
被災地の本当の真実を知りたい方は参加をお勧めしておく。

「裸のフクシマ──ニュースでは語られない真実」
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